箱根登山鉄道の歴史
History of Hakone Tozan Railway
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大正7年に開通した箱根登山鉄道は、
100年以上、箱根の山を
駆けめぐってます。
1919(大正8)年に開通した、わが国唯一の本格的山岳鉄道です。
鉄道敷設にあたって、箱根の景観をそこねることのないよう、小田原~強羅間の
13ヶ所、延べ2㎞におよぶトンネルや、26ヶ所の鉄橋を設けています。
箱根登山鉄道の一番の魅力は、車窓から見える絶景。桜、あじさい、新緑、紅葉と、
季節によってさまざまに移り変わる景色を楽しみながら、箱根の自然に触れてみてはいかがでしょうか。
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初めは馬車鉄道
小田原の人々の声を受けて小田原の有志・吉田義方が発起人となり1888(明治21)年、箱根登山鉄道の前身となる小田原馬車鉄道(株)が設立されました。起点は東海道線国府津停車場前、終点は湯本の旭日橋の手前広場で、軌間は1,372㎜。この鉄路を、2頭立ての馬車が地元の人々や遠来の湯治客をのせて走りました。
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電気鉄道への移行
1896(明治29)年、小田原馬車鉄道(株)から小田原電気鉄道(株)と改め、電化計画の実施が進められました。1900(明治33)年3月21日、国府津~湯本間の運転を開始しました。 この電車の登場は、箱根・小田原地方に近代文化をもたらす重要な出来事だったのです。
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登山電車の変遷
1919(大正8)年6月1日、箱根湯本~強羅間8.9㎞の運転を開始しました。チキ1形として登場した車体は、日本車両製造(株)製で電気部品はアメリカ製、散水装置と4種類のブレーキを装備していることが最大の特徴でした。1950(昭和25)年、車体を木製から銅製に姿を変え、形式がモハ1形(103-107)となりました。 開業以来100年近く箱根の山を元気に走り続けました。
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4種類のブレーキ
急勾配を走行する登山電車にとって最も大切なのがブレーキシステムです。
箱根登山電車には4種類のブレーキがあります。 車輪の回転を止める「電気ブレーキ」、「空気ブレーキ」、「手動ブレーキ」と、空気の圧力で特殊な石をレールに押しつけて電車を止める「圧着ブレーキ」。 車輪とレールの摩擦力が失われても直接レールにブレーキをかけて止めることが出来る安全なシステムです。
鈴廣かまぼこの里「えれんなごっそCAFÉ107」には箱根登山鉄道の歴史を紹介するパネル展示を行っております。
是非ご来店の際にご覧くださいませ。
箱根登山鉄道「モハ1形107号」が
鈴廣かまぼこの里へ
2019年7月に引退した、箱根登山電車最後の吊りかけ車両「103-107編成」の「107車両」が、
同年8月9日に鈴廣かまぼこの里にやってきました。
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第二のふるさとに向け、
強羅駅を出発8月9日午前0時 強羅駅にて
トレーラーに乗った107号は、
たくさんの駅員たちに見送られ、
箱根の山を下ります。 -
静まり返った夜道を、
ゆっくりと8月9日午前4時 国道255号にて
暗闇にぼんやり照らされた
朱色の車体が麓を目指します。
慎重な運転は安全第一です。 -
「鈴廣かまぼこの里」に到着
8月9日午前5時 風祭にて
その佇まいは、長き任務を終え、
ほっとひと息ついて
いるかのように穏やかです。 -
無事、台車に設置
8月9日午前8時
えれんな ごっそにて車体と台車を合わせれば、
約35トンという巨体です。
2台のクレーン車で吊り上げられ、
阿吽の呼吸の見事な連携作業により、
ぴったりと収まりました。